はい。電算室です。今日は何が起きるのでしょうか。
今、新システムへの移行に向けて様々な作業をしています。
こういった移行作業に必ずついてまわるのが、
漢字です。
普段何気に使っている漢字ですが、実は並々ならぬ努力の結晶であることを知っていただきたいのです。
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漢字で苦労させられるのが、
人名漢字
です。Windows95や98の時代。漢字が出なくて困ったことはありませんか?そう、漢字が登録されていないために、出ないのです。しかし、役所はそうはいきません。戸籍という大事なものに、出ない漢字があっては困るのです。そこで登場するのが
外字
収録されていない漢字は、フォントエディタでちまちまと漢字を作ります。
それを外字として登録しておくのです。
そして、パソコンの更新、システムの更新があったときは、その外字ファイルも一緒に持っていかないと、また漢字が出なくなるということもしばしば・・・。
でも、Windows同士であれば、外字ファイルを持ってくるだけで問題はありません。
が、HOSTからWindows、もしくは全く違うシステムへの移行となると一筋縄ではいきません。
かつて漢字を出すために、各メーカーは様々な工夫をこらしていました。
富士通のJEF、 NECのJIPS、日立のKEIS、IBMのDBCS-Host、三菱のJSⅡなどなど。
ちなみに、漢字にもJIS規格がありまして、一般的なものは第一水準、ちょっと難しくなって第二水準があります。これくらいまでは各社互換性(というより連携できるように)をとっていますが、第三水準、第四水準、はたまた補助文字ともなると、アッチのメーカではあるけれど、こっちは外字。はたまた、文字コードがだぶってしまうなどなどもはや収拾がつかなくなってしまいます。
だからできるだけ外字は使わないようにし、JIS第一水準、第二水準ぐらいまでとしましょうねという暗黙の了解があるにはあるのですが、現場からの強い要望により、しょうがなく外字を登録してしまい、システム移行の時に漢字コード表をひっぱりだして一字ずつ変換するという地道な作業をしているところもあるようです。
と、いうか、今、まさにその作業をしているのですが・・・。
﨑→崎 にするくらいなら問題ないですが、とても第一、第二水準に変換することができない漢字も多々あります。
さて、これからの新規登録には漢字、第一、第二水準までしかだめですよと現場に言ったところで、そんなこと知ったことではありません。
WindowsXPでは、第三水準でも変換できる漢字があります。
ここで、なにが起きるか。えぇ、おわかりでしょう。
「パソコンでは出るのに、何故登録できないんだ!」
まぁ、ごもっともですが・・・。
Windowsでは、つい最近まではS-JISという文字コードを使用していました。
それをホスト側に登録するさいに、文字コードの変換テーブルを使って、ホスト側にあった文字コードで登録します。その変換テーブルにない場合は、当然登録できません。
くどいようですが、メーカーから提供されているのは、第一水準、第二水準までです。
そして時代はXP。より多くの文字を使えるよう、Unicodeが使用されています。もう漢字のほとんどが網羅されていると言っていいでしょう。それでは埒があかないので、
漢字の第一水準、第二水準の表を示しました。使える漢字はここまでですと。
たまたま、その漢字の表にS-JISコードも載っていました。
それを見た、昔、電算だった部長さん。
「漢字をコードで入れろというのか!!!」
と電算に怒鳴り込んできました。
あいた口がふさがりません。そんなことをしろとは一言も言っていません。
まぁ、一昔前はコードで入れていた時代もあったようですが・・・。
そんなことをしていたら仕事になりません。
ここで、UnicodeやS-JIS、ホスト側のJIPSコードを説明したところでわかるはずもありません。
生半可昔のシステムを知っているだけに、余計たちが悪い。
ただ、漢字を示しただけなのに・・・・。
説明するのが面倒臭いので、忙しいふり(というより、本当に忙しかったのです)をして無視してやりました。(^◇^)
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